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「怪しい……絶対怪しいわ。このスレッドの管理人。結局自己紹介してないし」
慶京大学内西校舎の3階の端にあるオカルト研究会の部室。
そこで、私は眉間に皺を寄せて呟いた。
手に持たれたA4のコピー用紙を見つめながら。
「歩美っち、何をさっきから難しい顔してんだよ。またあれか?年末に消えたスレッドのコピーを見てるのか?」
オカルト研究部副部長にして、無駄にイケメンな光本純也が私に話しかける。
「だっておかしくない?この村から帰った者は誰も居ないとか言いまくってたくせに、最終的に生きて戻ったのは私だって言ってるんだよ!
何回読んでも意味がわかんない!あと、私のこと歩美っちって呼ばないでくれる?」
「どうせ頭イカれた奴が作った嘘釣りのスレッドだろ?スレッドを消したのだって、あんまり釣られる閲覧者が居なかったからだって。
そんなもん詳しく調べないで、うちの学校の東校舎に出たっていう地縛霊について調べないか?なぁ、歩美っち」
「ごめん、興味ない。地縛霊なんてありきたりだし。
調べたいなら光本が一人で調べて」
私はスレッドのコピーを再び最初から読み返しながら、光本を冷たくあしらった。
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