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「えと、うぅ……、や、やっぱり迷惑、かな……?」
代わりに聞こえて来たのは、尻すぼみとなった彼女の弱々しい声音だった。
「あっ? あぁ、いや、えと……」
「ごっごめんね! 急に変な事言って! 忘れてくれて構わないから……」
「いっいや、そうじゃなくて……!」
咄嗟に気の利いた返答を見つけられないでいるうちに、一方的にわたわたと両手を交差させた彼女がびゅうんとすごい勢いで自分の自転車に飛び乗ろうとして、
「はわっ!?」
ガッシャアァンと盛大に横転した。助け起こすべきだけどでも服が泥だらけだし汗臭いしその前に最優先で探すべき言葉があった気がするような、その他もろもろ脳内に様々な意図が錯綜して手足の挙動が不審さを増すのが自分でもわかった。
あぁもうこれだから女子との会話経験が少ないイモ男子は! ってイモは今年は色々あってジャガイモしか作れていないけど、いやそんなことはどうでもよくて!
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