第1章

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「またね」 扉の隙間に消えていく彼の笑顔と優しい声。 さっきまで肌で感じていた彼の温もりも 扉が閉まると同時に消えていく。 また彼の暖かさが欲しい… 私は自分の部屋のベッドに腰をおろした。 手でそっと触れると暖かさを感じられる。 彼の温もり 一人になると急に寂しくなる 広い世界にだた一人放り出されたみたい なんでこんなに寂しいんだろう? 多分、私は部屋の中で一人だけど でも、彼は違う。 だって… 彼は彼の家族のもとへ帰るから。 彼の帰りを待つ奥さんと子供たち 私は彼の姿を想像しながら自分の体を自分の手でギュッと抱きしめる。
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