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ホージョ家長女マナは、学園のアイドル的地位を確立していた。
容姿端麗。
成績優秀。
品行方正。
国を代表する研究場の一人娘として、貴族からも求婚される始末である。
だからと言って、嫉妬を買い苛められる事も無い。
学園で、最強の生徒ジークとゼイルが側にいるからだ。
ジークは、シバさん家の長男。
ゼイルは、ゲイルさん家の長男。
男子に守られ、女子から顰蹙を買っている訳でも無く。
ライラックさん家の長女ミリアとは、一番の親友である。
同時期に産まれ、家族ぐるみの付き合いで姉妹同然に育って来た私達は、いつも一緒にいる。
ミリアは少し病弱で、良く世話を焼いている。
『三人のお子さんとは、仲良く』
が、母からの教訓である。
………今日は、誰と戦う為か分からない訓練をする。
練成水晶から出来た白い竜をあしらった杖が、私の武器である。
実家に居る白いワイバーンを思っていたら、これが出来た。
当然、名前は『バーン』だ。
特徴は、杖を振るだけで、白い火球が飛んで行く。
自慢にしかならないが、学園4年生で上級魔法が使えるのは、私だけだ。
そんな私でも勝てないのが、ジークとゼイルなのである。
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