黒木颯斗という奴

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高校生になったら普通の何にもない平凡な生活がしたかった。 だから誰も知ってる奴がいない この高校を選んだというのに…。 その儚い願いさえも今は届かない。 ショートカットでメガネ。 いかにもthe地味子を演じきっていたのに…。 あぁ、そうだ。 あの時もこんな感じだったんだ。 黒木颯斗と初めて会ったのは 私が高校生になって初めて絡まれた時だ。 いかにも頭の悪そうな顔をした奴ら だったことだけ鮮明に覚えている。 えっ?ひどいって? そんなことにないない。 周りを良く見ていたつもりだった。 あの時も今日みたく、少しやんちゃをしていた。 少しやりすぎたか? と思っていた矢先…。 クスクスと笑い声が聞こえた。
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