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ソンミン君かな...
私は玄関の前で返事をした
「は~い、ソンミン君?」
一瞬、間が空いて返事があった
「違う...ジヌ...」
えっ?ジヌさん?
ドアを開けながら、少し驚いて話し掛けた
「ジヌさん...どうしたの?」
そんな私の問いには答えず
マイペースにジヌさんは言った
「...出掛けるから...準備して...」
「へっ? 出掛ける?今から?」
「うん...早く...」
「あっ...うん...分かった」
急な提案に訳も分からないまま
ジヌさんに急かされ、私は支度を済ませた
「お待たせしました...ジヌさん」
「ジヌさんじゃない...ジヌ...」
「あの...えっと...ジヌ...」
すると、また髪をクシャッと撫でられた
多分、私の方が年上だと思うんだけど、何だか年下に見られてるみたい...
やられてばっかりも、何だか悔しくて
私は、ジヌさんの髪をクシャッと撫でてみた
「ん?...ふふ...」
思いがけない笑顔を向けられた
私は思わず、顔を背けた
その笑顔は.........反則です...
そんな顔...出来るんだ...
いつも、ムスッとしてるクセに...
私は、自分の赤くなった顔を見られないように俯いた
ジヌさんは、静かに車を発車させた
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