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処刑の理由
「オラァ!歩け!」
「ごめんって謝ってんでしょ!」
「君の余罪は多いですからね。
謝った程度では許しませんよ」
俺は警官が手錠かけた糞餓鬼を蹴飛ばしながら、
昆虫館の人喰い蟻のコーナーに向かう。
「オラァ!せめて蟻の役に立て!」
「ちょっと何やってんですか!?」
しかし人喰い蟻のゲージに入れようとした所、
昆虫館の職員に呼び止められてしまった。
「あっ職員さん助けて!」
「酷いですよ!こんな糞餓鬼をグンタイアリの餌にするだなんて。
グンタイアリ達が可哀相じゃないですか!
蟻にも選ぶ権利が有りますよ」
言われてみると確かにグンタイアリ達は糞餓鬼を避けている。
「さすが昆虫館の職員だけあり、
蟻への愛情深いですね!失礼しました」
「しっかしコイツ人喰い蟻にさえ嫌われるとは逆に凄いな!」
「その子には皆酷い目に遭いましたが、
小さい女の子の姿だからと甘い対応せざるを得ませんでしたからね」
「だってこの可愛い姿なら皆許してくれるでしょ?計算計算」
「この糞餓鬼!貴様は許せる範囲を完全に越えた!
しかも計算だと?絶対ゆ゛る゛さ゛ん゛!」
「近所で中国人が経営するダーツバーが有りますので、
そこで的にしましょう。
客も皆そいつに酷い目遭わされたので喜びますよ」
こうして糞餓鬼はダーツの的になり、
初めて人々を楽しませる事が出来る様になった。
「アイヤー!せっかくだから私もやるアル」
「ぐがぎ!」
店主の中国人は糞餓鬼の肉を生きたまま少しずつ削ぎ、
止血しその肉を糞餓鬼に喰わせる。
「古代中国で一番重い罰の凌遅刑アルよ!」
ジワジワ苦しみ悶え息絶えたが、
糞餓鬼には無間地獄は故郷だろからまぁ良っか!
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