第2話

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第2話

まずまずのスタートをきったギラノと万歩であったがギラノのアマデジ海は出ては飲まれを繰り返しヤキモキしていた、一方万歩も初当たりは引けるものの連チャンに恵まれずモンモウとした空気が流れていた、、勝負開始から二時間経過した矢先ギラノが出玉を飲まれてしまう自体が勃発、更に残りのカード3000円分も底をついてしまう… ギラノ「まずいな、、しかしこの台は異様に回る、まさか今日はアマデジが当たりか…だとすると万歩の銭は頃合いをみて二人でアマデジがベターかもしれねぇ、、しかし奴の勢いを殺したくは無い、現在奴の現状維持からの大爆発というシナリオが普段の俺に無い「堅実派」な粘り強い打ち方を支えているのだ。ここは動けない… ギラノは万歩に一箱借りに行った。 ギラノ「わりぃ、飲まれちまった、一箱貸してくれ、回るんだあの台。」 万歩「いいけど、、海でいいの?」 ……たしかにたしかに、それもまた良手なのはわかっている、痛い程わかっている、しかしながらあまりの好展開から産まれた不安をかき消そうとする眠り続けていたギラノの「プロ意識」がボーダーを遥かに凌駕する沖縄海をやめる事を頑に拒否していた。 ギラノの選択は概ね正しい、いや一塊のプロならば誰もがそうするであろう。パチンコの必勝法とはとどのつまり「如何に回るか」につきる、が、ギラノは遥か昔にパチンコの確率論を捨てており祈祷師や自ら何らかのリスクを負う自傷行為、台に見えるオーラなどいわゆる「オカルト志向」を自らのスタイルとして戦ってきたのだ、しかしここへ来て期待通り過ぎる展開へのギラノの動物的警戒心がパチンコ確率論を蘇らせたのだ。動物的な感覚が確率志向とはあまりシックリこない様に感じるが元来野生動物とは驚く程合理的である。サバンナのチーターの無駄の無い屈曲走行、ライオンの生態しかりである、そもそもスロットにおける「ハイエナ」(パチスロで期待値が低い部分は他人に打ってもらい、自分は大当たりの可能性の高いおいしいところだけを打つ立ち回りのこと)の由来は言わずもがなあの野生動物である…
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