序章 「石像の悪魔」

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ドラゴンと言えば炎を吹くのが当たりまえ 何を焦っているのか ルーンカードは結界の内側にある もちろんルーンカードも紙だから燃える ガーゴイルは勢いよく炎を吹いた その火はルーンカードに燃え移り跡形も無く消えた その瞬間、結界がまるでガラスを割ったような音で破られた そしてガーゴイルは秋雷に勢いよく火を吹いた 「くっ・・・」 秋雷は全力で後ろに下がった 「はぁ・・・」 秋雷は深い溜め息をついた 「まったく、これだから早く済ませたかったのにな・・・」 結界はとても繊細な物でルーンカードが一枚でも無くなればその力は無くなってしまう ルーンカードはさっきので二枚燃えてしまった ルーンカードはまだ手元に何枚もあるが悪魔が目覚めてしまえばもう除霊は意味がない もうこいつを倒すすべはない 一つを除いて 「仕方ない、戦うかっ!」秋雷はそっと手を前に出した その時、ガーゴイルはそれをお構い無く秋雷に近付く そしてガーゴイルは秋雷との距離1メートル以内に入り大きな口を開けた 「出でよ、我が剣よっ!」それは一瞬のことだった 突然、秋雷の手に黒い刀が現れ、それを持つなりガーゴイルの一撃を紙一重で避け、さらに通りすぎる一瞬にガーゴイルの腹を切った だが、秋雷の一撃はガーゴイルには傷一つ付かなかった むしろ心配するのは自分の刀だ
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