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翔ちゃんに上から顔を覗かれる。
顔を隠そうとしたが、一足遅かった。
「顔真っ赤。」
「……。」
翔ちゃんはまた、クスッと笑った。
「あかねも、大きくなったよな。」
「そりゃそうだよ!もう大人だもん!」
「いや、まだまだ子供だよ。」
翔ちゃんにそう言われ、口がとんがる。
「どうやったら大人になれるの。」
翔ちゃんに並びたくて言った言葉。
「高校生は子供だよ。」
なのに、翔ちゃんは優しくそんな事を言う。
高校生じゃ翔ちゃんに並べない。と言われているようで悔しい。
髪も乾かし終わったようで、コンセントから抜き、ドライヤーを手渡された。
「歯磨いて、早く寝なさい。」
翔ちゃんは私をどこまでも子供扱いする。
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