80人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
ふと先生を見てみると、そんな私を見て意地悪そうな顔をしている。
確信犯だ。
あーなんていじわるなんだ。
バカ!って思いっきり言ってやりたい。
「あっ…チョコ。」
よく見てみると、翔ちゃんの口の端にアイスのチョコが付いていた。
「ん?」
「チョコ付いてる。」
「どこ?」
「右!」
そういうと、翔ちゃんは逆の左をこする。
「逆だってば!」
「じゃあ、あかねが取って。」
「え?」
「早く。」
私はたじたじになるが、翔ちゃんは逆に絶好調。
「はーやーくー。」
翔ちゃんはいじわるな笑みを浮かべ、私を急かす。
決意を決め、恐る恐る手を伸ばし、やっとの思いで翔ちゃんの口の端についたチョコを人差し指で拭う。
ふーっと息を吐き、手を引こうとすると。
「…っ!」
手首を掴まれた。
最初のコメントを投稿しよう!