覚醒。

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覚醒。

ゼクロス・ベルセルク ……それが、俺の名だ。 何度のループを繰り返し、何度死んで、何度仲間の死を見てきたか。 もう、覚えてない 思い出したくない 考えたくない。 そう思っても俺の身体が、耳が 身体を貫くドラゴンの爪の感触を 貫かれ肉が抉られ、噛みちぎられ、内臓が潰され、引き摺りだされる音が耳の奥に残響のように残って離れない 終いには脳が何度も同じように繰り返される苦痛を和らげようと快楽と『誤認』し始める。 …………でも、もう、どうでもいい もう、苦痛を受けることはないんだ 終わったんだ。 もう、何にも考えたくない。 この思考の後、彼は思考停止に陥り、感情も著しく希薄になってしまったものと思われる。 ──とある覚の手記より
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