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目の前には髪の毛は金髪ロングで毛先の方がくせっ毛だがカールがかかっていて気品を感じさせる。
青い瞳、白い肌の女の子だった。
これは襲われてもおかしくないと言える程の美少女。
「生憎そういう趣味はなくてですね……」
「そうか、じゃあ帰れ」
「そういう分けにもいかないんですよねー」
「ああ?!なんだよ!」
「いやだから知り合いなんで離してもらえないですかね?」
「チッ……気分は乗らねーがやるしかねーな」
一人が女の子を抑えた状態で残りの二人が俺に寄ってきた。
「悪いな……こんないい女みすみす見逃すわけにもいかねーんだ!」
「あ、はいまぁそうですよねー」
二人いるうち一人がガタイのいい強面の人、もう一人がホストのような見た目の人。
「いくぞっ!!」
あらまぁご丁寧にどうもありがとうございます。
ホスト風の男はボクシングのような構えをとる。
そして右手で俺の目を狙ってきた。
その遠くで女の子が心配そうに見てる。
大丈夫。
当たらないから。
瞬時に横に顔を逸らしながら右手を添えて、パンチの軌道を逸らす。
きっとだれもが驚いたろう。
なぜならこんな弱そうな奴が今のパンチを避けるだなんてだれが想像しただろうか?
「もう勘弁してくださいよー」
「くそっ!」
ホスト風の男は次は二回連続で打ってくる。
さらに強面の兄ちゃんも蹴りをみぞおちに向かって繰り出してきた。
少し後ろに下がってギリギリパンチが当たらないところまで避ける。
次にホスト風の男の横にステップし蹴りをかわす。
「なんでだよ!!」
なんでか?
簡単な話だ。
見えてるんですよ。
と言いたいところだけど教えるわけにもいかないので。
「あー遅いので……」
「おい!そこの女縛り付けとけ!!三人でやるぞ!」
えーっとまずいなぁ……
避けることしかできないんだけど。
といいますか十分怖くてビビってるんで諦めてくれません?
ここはカマをかけてみよう。
「すぅー……はぁー……もし今彼女を開放してくれないならこちらも本気で行きますよ?」
ありゃ気迫が足りなかったかな?
「やってみろよこのやろう!!」
や!ば!い!
三人にトライアングルに囲まれる。
しかも殴らずに近づいてくる。
ガシッ!
「てめぇさっきは散々やってくれたなぁ……もう逃がさねぇぞ!!」
お怒りですね。
散々も何も何もしてません、はい。
しかも逃げられません。
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