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「オレ、帰りに商店街に寄るつもりなんだけど、竜也も行く?」
「商店街? 買い物か?」
「兄ちゃんに美味しいパンでも買ってあげようかと思って。オレのいつも行くパン屋なんだけど」
いつもっちゅーか、毎朝通っとるやろ。
それで毎日遅刻してマツキヨを悩ませとるし。
そういや、双子も商店街のパンがどうのとか言うとったな。
「えぇよ。案内せぇ」
「何でそう偉そうなんだよ。じゃ、行くか」
通学用に使っているリュックを背負い、「早く!」と夏目が教室を飛び出した。
無駄に元気やな、アイツ。
◇◇◇◇◇
それから夏目に案内されてやって来たのは、商店街の一角にある洒落た店構えのパン屋。
看板には『Schwarzwald』と書かれている。
これ、英語やないよな?
何て読むんや?
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