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「そうだ、夏目君。丁度良かった。ついさっき新しいのメロンパンを試作していたの。味見してくれない?」
「メロンパン! 是非!お願いします!」
メロンパンという単語に反応した夏目の瞳がキラキラ輝いている。
「夏目君ならそう言ってくれると思ってた。それに夏目君が太鼓判を押したメロンパンはお客様にも評判いいし。良かったらお友達もどうぞ」
「え、俺は……」
「座って待っててちょうだい」
そう言うと店員のみゆきさんが厨房へと引っ込んで行く。
「うわー、今日来て良かった! いつもこの時間だとメロンパン売り切れちゃってるし」
ウキウキしながら夏目が「竜也、こっち」と店の奥に向かう。
そこはテーブルとソファーが配置されてあり、ちょっとしたイートインスペースになっているらしい。
「オレはここー!」と夏目が一番奥の真っ白い二人掛けソファーの真ん中にポスッと腰を下ろす。
隣に座るのも狭いだろうしと、俺はテーブルを挟んだ向かいのソファーに座った。
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