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日本のどこかの教会にて
3人の男性はそれぞれ手にしたカードを眺めながら考え込んでいたが、やがて一人が口を開く。
「えっと……まだ、状況は飲み込めてないんだけど、とりあえず自己紹介でもしておこっかな……俺は天野 勇誠、よろしく」
自己紹介をした男、勇誠はまだ20代の若者だが、それでも周りを見回したすと自分意外の二人は恐らく中高生くらいと判断出来る容姿をしていたので、一先ず纏める役割をしなくてはと考えた訳だ。
「あ、どうも。俺は、大洋 海翔……まあ、その……よろしく」
「で、俺は篠原 輝っす。呼び方は好きにしてくれ」
「了解。じゃあ海翔君、輝君。改めて今後の事について話そうと思うんだけど……」
無表情で会釈する海翔、微笑みながら笑って見せる輝。自己紹介を済ませた勇誠は今後の予定についての話を進める。
「まず、あの人……スイレン?彼女を信じるか、ですよね」
「あんなに必死なんだ、嘘は言ってなかったんじゃないか?」
「その点については輝君と同意見かな……まあ、何より彼女に会わないと状況が打破出来そうにないからね」
海翔自身もそれは理解してるがとりあえず、一つの可能性として意見を挟んでおく。スイレンが何者かは分からないのだから……。
「そう言えば、これに輝きをって言葉の意味が良く分からないんだよな」
そう言って勇誠はカードを取り出して首を傾げて見せる。
「あー、質問なんだけどさ、勇誠と海翔って……その、出来るんじゃねーかな、『変身』ってやつ」
「「!!」」
勇誠の問い掛けに輝が探るように話し出す。彼は知っているこのカードで戦う戦士、世界の破壊者とまで言わしめた男を……そしてこのカードの役割や輝く意味合いを
それを知った上での問い掛けだが、二人の反応を見ると二人が『変身』という単語に見に覚えがあるのは明らかだった。
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