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お正月も4日が過ぎた。つまりハルと響の家に来て4日だ。しかしハルはますます私にストイックで一切手を出さない。
いくらハルを好きって言っても、本当は響に惹かれてるって思われちゃった。
それに自分でも、本当のところ響をどう思っているのかよく分からない。
でもハルと一緒にいると、驚くほど心が和むんだ。傍にいないときも、ハルを想うと穏やかになれる。
並んでお皿を洗ったり、洗濯物を干したり、テレビに突っ込みを入れたり、…ハルとならどんな些細なことでも幸せで。
ずっとこうしていたよ、ずっとずっと。
でも。夜になると響に抱かれていた。
どんなにムカついても。あの目で見つめられると身体が言うことを利かなくなるんだ。
心を満たしてくれるハルと、身体を支配されてしまった響。
ハルが私と響の肉体関係を知ってるのかは分からない。知られたくない。
でも、響を拒めない。
私たち3人の関係は、恐ろしいほど危ういバランスで保たれていた。
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