僕たちには秘密がある。

出会い

大人たちは壇上に一列に並び、真ん中の人が前に出てきました。

白髪混じりの茶色の髪をオールバックにした男性で、ダンディーな雰囲気が漂う方です。

彼の着る燕尾服も似合っています。

｢新入生諸君！君達は“魔法使い適性検査”に合格した未来ある子供だ！これからは勉強にも休息にも遊びにも全力を尽くしていただきたい！

私は学園長のフィルコ・リン・ルノワールだ！これから長い間、君たちの面倒を見る教員方ともどもよろしく頼む！以上！｣

男性が話を終えた途端、他の大人たちも一斉に頭を下げ、

『よろしくお願いします！』

と声を揃えていました。

その息のぴったりさに驚いた私たちは数秒立ってからようやく、拍手をし始めるほどでした。