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とても真っ白な
部屋がありました。
床はタイル張りで広さは、テニスコート二つ分程度。
その部屋には、沢山の小学生ぐらいの子供達と、少しの大人がザワザワと騒いでおり、床には透明な棺がいくつも並べてあります。
その棺は透明なはずなのに、中身は一切みえません。
今、ひとつの棺の蓋が、小刻みに揺れ始めました。
近くにいた、天井の明かりを青く反射させる黒髪と、新緑のように鮮やかな緑色をした瞳を持つ男の子が、蓋の揺れに気づき、近づいていきました。
揺れは大きくなり、やがて蓋がずれて横に滑り落ち、ゴトリと、鈍い音を立てました。
棺の中には、困惑した表情をしている少女がいました。
焦げ茶色の髪を肩の上で切り揃え、髪と同じく、黒に見間違えるような深い茶色の瞳を持つ東洋人の顔つきをした少女でした。
少女は、どこかの制服なのか薄茶色のセーラー服を着込んでおり、男の子に尋ねました。
「ここはどこですか?」
鉄琴のようにかわいらしい高音の声でした。
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