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その頃、男子寮の一室でも似たような会話がされていました。
「トーヤ。これさ、すげー邪魔なんだけどどうにかなんねぇ?」
ナイヴィスが鞘に入った大剣を肩に担いで帰ってきました。
トーヤは自分のベッドで魔導書を読んでいるところで、
「めんどくさい。自分でやりなよ」
と、一蹴し魔導書に視線を戻します。
ナイヴィスは不満そうに
「お前なら知ってると思ったんだけどな…。どうせ、その魔導書全文読めるんだろ」
と言って壁に大剣を立て掛けました。
トーヤはピクリと反応し、顔をあげます。
「……何で、そう思う?」
声はいつも通りでした。
ですが、明らかな警戒心が含まれた言葉でした。
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