第3話

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私は叩かれたおデコをさすりながら、羞恥心と戦っていた。 しまった… 冗談でも言うんじゃなかった… 最近彼氏と別れたばっかりだから、盛りのついた雌猫みたいに思われてる。絶対。 ………恥ずかしくて泣きそうだ。 そして溜め息を一つはいたタッちゃんが私をチラッと見た。 「お前さ、そういう冗談は彼氏が出来てから言え。 間違っても彼氏以外の奴にそーゆー事を言うんじゃねーぞ? 俺だからよかったけど、本気にする奴なんて幾らでもいるんだからな」 タッちゃんはハンドルを軽く持って、心地良いハンドル捌きで車を運転する。 私の心は全然心地良くないけれど… 今のタッちゃんの一言で、完全に打ちのめされた。 そしてさらにタッちゃんのお小言は続く。
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