第3話

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駅前のロータリーで、ベージュのピーコートに細身のデニムにショートブーツの姿で待つ。 ヒートテックは欠かせない。あとカイロも。 肌一つ出していない私とは違い、街の女の子達はミニスカートなのに薄いブラックのタイツだけだったり、短いジャケットの子もいる。 あんな格好を田舎でしていたら速攻「しもやけ」になりそう...なんてくだらないことを頭の中で思っていた。 こういう事を考えるから、いつまで経っても街に馴染めないんだろうな。私は... 携帯で時間をチェックしながらタッちゃんの車の到着を待つ。 終わる時間はちゃんと連絡をした。 だからきっと時間通りに来てくれるはず... 車が来る方向を首を伸ばして待っていると、見慣れた黒のセダンタイプの車がやって来た。
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