第3話

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「お腹空いてるより...喉渇いた」 「じゃー、何か飲みに行くか。 お前っていつもどういう所に行ってんの? 若者の行く店はわかんねー」 「タッちゃん、オヤジだー」 「10代のお前から見たら20半ばの俺なんてオヤジだろ?」 ククッと笑いながらハンドルに腕を置いて頬杖をついている。 「…そんな事ないよ」 「今さらそんなお世辞はいーって。 で?どこ行く? まぁ、話する事もあるし… お互いの家でする話じゃねーしな」 またドクンって低い心臓の音が響いた。 やっぱり今日、返事を聞けるんだ。 昨日話した偽物の婚約者の話。 笑われて済まされるのか。 今だけ婚約者でいられるのか。 …それとも……
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