第1章   青い単語帳

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「はあぁ~~~~~っ、 やっぱ、めっちゃ カッコイイゎああ ・・・・・・・ 天賀先輩。 今日も、子宮が震えた。」//// ライブハウスを出た後も、 私は興奮が収まらない。 先程ステージの上で唄っていた 彼の姿を思い出すと、 心臓がドクン、ドクンと 痛いくらいに脈打って、 私は、あ、心臓ってココにあったんだ、 なんて今更思い出した。 「ブッ・・・いつも言ってるけど、 それってどーゆー状態よw」 隣で絵理香が呆れた様に 笑っている。 「なんか、天賀先輩の声聴いてると、 子宮がキュンキュンしない?」 「しねーよww」 絵梨香は、ベースの玲我先輩の ファンだ。 「そんな好きなら、 告っちゃえばって。」 「そんなん、無理に 決まってるじゃん。 いいの、私は・・・・ こうやって見てるだけで。 だいたい・・・ 先輩が私なんか、 相手にしてくれる訳 ないし・・・・」 「モテるかんねぇ、 先輩。 …あ、出た。テンガギャルw」 絵梨香がライブハウスの出口に 群がっている女の子達を見て言った。 「テンガギャル」とは、 天賀先輩の周りを いつも 取り囲んでいる女の子達の事だ。 彼女達は、派手めなギャル系だったり、 ゴスロリだったり、 普通の子だったり、様々だったが、 皆、一様に可愛かった。 天賀先輩の周りに 強靭なバリアを張り、 少しでも近付こうものなら、 その見えない有刺鉄線で ビリビリ感電させる。 チキンな私は 話しかけに行く事すら、 出来ないのだった。 ―それより、また いつもの単語帳、 つけなきゃ。 私は、歩きながら、 鞄の中をまさぐった。 「・・・・・・・・・・ ・・・・・・あれ?」 ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・ない。 取り出しやすいように、 鞄の内ポケットに 入れていたのだが・・・ それが、 どんなに探しても、ない。 嘘・・・・・・・・・ ・・・・・・でしょ。 落とし、た・・・??
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