第五章 危険な夢のつづき

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「ほ~づ~み~」  晃司がユラリと立ち上がる。 「大輔、さっさと車回してこい! 小野寺! お前は始末書だ!」 「ちょっ、係長!」 「堂本巡査、車の中で兄のこと、色々教えてあげるよ」 「ええ! 本当ですか?! はい! ぜひ!」 「大輔~!」 「あ、大輔くん、帰りにあのカフェでコーヒー買ってきて。小野寺さん! 強行犯係の係長が探してましたよ、多分桜井くんのことで」 「小野寺さ~ん! こっちの書類もまだ終わってませんよ?」 「……うるせぇええ!」  晃司の叫びが、賑やかなオフィスに響く。  荒間署生活安全課保安係。  彼らは今日も朝から、大忙しだった。
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