那覇空港

2/3
前へ
/396ページ
次へ
「わんはうちなーを出るの、修学旅行以来二回目さあ」   前夜電話を受けて次ぐ日。 航空席は午前十時発のものが取れた。東京には昼過ぎには到着できるだろう。 警察に拘留されている弟の身柄を受け出しに行くのに、朝英はどこかうきうきとしていた。 だが、服装は前日と色違いの首元が伸びたTシャツと丈の長いハーフパンツ、かろうじて足元は島ぞうりの代わりに白いバスケットシューズ。だが無精髭はそのままだ。   三線は、スージーに説得されて置いてきた。 「で、どうする?にーにーは自力で行けるんだろ?羽田で会うかね?」 「ああ。そうしてもらえると助かる」   悪魔が行動すると厄災が起こる。
/396ページ

最初のコメントを投稿しよう!

121人が本棚に入れています
本棚に追加