仲直りは真夜中に

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さっきまでの怒りはどこに行ったのか。 今は罪悪感に苛まれ、どうしていいのかがもう分からない。 なんてこと言っちゃったんだろう… 彼は謝る機会を与えてくれたのに、会いたくという理由でそれを自分からそれを駄目にしてしまった。 意地っ張りな性格がここまで来ても悪さをする。 今更謝りたい、会いたいなんて口が裂けても言えない。 項垂れていた頭を持ち上げてドアに背を預けた。 ドンッと鈍い音だけが真っ暗な部屋の中で響く。 夜にこの部屋にいるなんていつぶりだろうか。 最近はずっと上総の部屋で一緒に寝るのが当たり前だったから。 一人で過ごす夜がこんなに長くて寂しいモノだということを忘れてしまっていた。 人の温もりが恋しいなんて。 結局あんなに大口を叩いたのに、叩いた本人が一番にダメになってるの。 抱きしめて欲しいなんてどの口がほざく? …やっぱり私は上総がいないと駄目なんだ。 どうしたら雑誌の女の子達みたいになれる? 上総が望むような『理想』に。 頑張ってなるから、 飽きさせないように努力もするから …捨てたりしないで。 そのまま私は上総の所へ帰ることなく、自分の部屋で長い夜を明かした。
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