仲直りは真夜中に

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結局、麻里亜さんに下着も夜ご飯も奢ってもらってしまった。 「今日は何から何までありがとうございました。夜ご飯まで奢っていただいて…」 「いいの!私も楽しかったから。ありがとうね!」 「私も楽しかったです!じゃあ、私歩いて帰るのでここで失礼します」 「そっか。…ま、ちょうどいい時間かな」 時計をチラリと見つめる。 「え?」 「あ、ごめんね。こっちの話だから気にしないでね。それじゃあ、ここで」 麻里亜さんとは駅でお別れして、家までの道を歩く。 バスに乗ることもできたけど、やっぱりまだ家には帰りたくなくてちょっと時間はかかるけど歩くことにした。 歩くたびに揺れる紙袋の音がやけに大きく聞こえる。 なんだか勢いで買ってしまったけど、本当に良かったのだろうか。 いや、確かに可愛かったよ? だけど、それが上総も同じ思考でいてくれるなんて保証はないでしょう? こんなこと いつまで考えていたってしょうがないのは分かってる。 そろそろちゃんと謝らないと。 もう意地を張ってる場合じゃない。 ちょっとはこのベビードールが勇気をくれたなら。 私はもう少しだけ素直になれるのかもしれない。 「あぁ、早く帰ろう」 あともうすぐで私達のマンションだ。
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