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ぎゅっと力を込めて握られた手はビクともしなかった。
「は…なして」
「ムリ。てか、その格好どうしたんだよ」
「何でもいいでしょ!離してってば!」
「絶対離さない」
「…んんっ」
上総の温もりが強引に唇の上に重なった。
久しぶりのキスに頭がおかしくなりそうだった。
どんどん深くなっていく。
抵抗するのも忘れて上総を受け入れている自分がいた。
上総の舌を追いかければ追いかけるほど、夢中になっていく。
「何でもいいワケないだろ。その格好さ、…可愛すぎるんだよ。そんなの見て大人しくしてなんかいられない」
あー、クソっ!と言いながらもう一度上総は私に口付ける。
何度も何度も角度を変えて深く。
唾液が混ざり合う音が卑猥に廊下に響き合う。
その音だけで目眩がしそうなくらい。
それくらい上総に飢えていた。
いくら求めても止まらない。
貪欲に二人で貪り合う。
もうどっちの体液なのか分からない。
でも、そんなのどうでもいいくらいキスに集中してしまっていた。
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