仲直りは真夜中に

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お互いの息が荒くなり、酸素が足りなくなる度に苦しそうに空気を求める。 たった1週間。 されど1週間だと気づかされた。 こんなにおかしくなる程欲しがってしまうのだから。 「…ダメだ、もう我慢できない。俺の部屋でいいよな」 雨のように降り注いでいたキスを一旦中断した上総は、辛そうにそう言いながらひょいと私を持ち上げた。 悪いわけない。 1週間謝る勇気がなくて入ることが出来なかった所にやっと入れるのだもの。 それでもたったひとつ不満なのは、彼が私をお姫様抱っこじゃなくて、肩に荷物みたいに抱き上げたこと。 ドラマとかだったらきっとこの状況ならお姫様抱っこになるシチュエーションのはずなのに。 「どうして担いでんのよ」 「お前の胸がいい感じに俺に当たるから」 ニヤリと笑う上総。 彼の方が上手だった。 「っ!?」 声にならない答えにしかならなかった。 結局、担がれたまま私は上総の部屋に連れてかれる。 上総が歩くたびにキャミソールの裾がふわふわと揺れる。 私のキャラじゃない。 こんな服やっぱり似合ってない。 こんな女の子らしいの今まで着たことも誰かに見せたこともないの。 だから泣きたくなるくらい恥ずかしい。 彼がもう一度私を見たらどう思うのだろう。 素に戻った時が怖かった。
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