第2章

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「能力者はミストに抗うための力を持つ者たちのこと。総じて共通しているのが、その力はあなたの人間型やあの子のキツネみたいに我が身とは独立したものであるということ。私たちは"ゴースト"って呼んでる。 ゴーストは個々の能力は別々よ。あの子のキツネは武器と融合して威力を大幅に増幅させるの。君の人間型も何か力があるはずよ。ちなみに私のゴーストは蛇。ミストと能力者の居場所がわかるの」 そう言って少女が具現化させたのは、少女の身体をぐるっと一周する腕位の太さはある蛇だった。アナコンダとかがいるのを考えると普通の蛇よりはでかいが、驚くほどじゃない。 「私たちが君のゴーストを人間型と呼ぶように、ゴーストには分類があるの。獣型、爬虫類型、昆虫型、人間型、魚型とね。両生類は爬虫類型、鳥類は獣型と一緒よ。人間型は特別だから哺乳類型とは言わないようにしてるの。 呼び方からわかるようにゴーストは地球上の生物の姿をしてる。同じ生物でも種類とか大きさが違ったりするからたぶん、固有のものなんだと思う。 で、人間型はなかなかいないから貴重なのよ。私は初めて見たわ。ゴーストとは普通動物だから意思の疎通ができないけど、人間型なら会話ができるでしょ?」 「確かに・・・。こいつのおかげで最初の方は避けることができてたわけだし」 「もっと感謝してもいいんだぞ?」 私の話のようなので偉そうに胸をはって答えて見せる。二人とも飽きられたように空笑いをしてきた。冗談なのに。
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