第2章

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「人に名前を聞くときはまず自分からよね。私はメグミ、君を助けた子はモモカって言うの。さあ、君たちの番だよ」 「俺はダイキ。八津神高校二年だ。特技はこれといってないが、運動は総じて好きだ。よろしく」 これで自己紹介が終わった。ん?私か?ゴーストなんだから喋らなくてもよかろう。仲良くなるのはめんどくさいし、意思表示として黙るのは大事だ。 「・・・おい。メグミさんが待ってんだろ。自己紹介しろよ」 「あ、いいよいいよ。そんな無理にしなくても、言えない事情があるのかもしれないし。それと私のことはメグミでいいよ。同い年だしね。ね、ダイキ君?」 同い年か。見た目は年齢に見合っているが、どこか大人びた雰囲気があったからわからなかった。この調子だと助けに来たモモカという少女も同い年くらいか。 「そういうわけにもいかないだろ。これから一緒に戦うわけだし。せめて名前くらいは教えてくれてもいいんじゃないか?」 「私の名はユウ。歳はわからんが少なくとも高2よりははるかに上だ。お前らと仲良くするつもりは無い」 ダイキがしつこく来たので、渋々口で意思表示をすることにした。私の発言を聞いて二人とも言葉を失う。良い反応だ。
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