これは終わらなかった未来の話

第2章

説明するのも長くなるし、めんどくさいな。私が事情を話そうか考えていると、メグミが話を入れてきた。

「話す話さないにしろ結局、この後詳しい話を本部からこの支部に送られてくる役人さんに聞かれるのよねー。人間型はこうやって意思疎通ができちゃうからさ。

今、ミストもゴーストもそれが存在することでの影響は大体把握できてるんだけど、それがそもそもどうやって生まれるのかとかは謎なのよね」

「それがわかったところで何か変わるものなのか？ミストの正体を掴み、根源から狩ろうとしたところで今の能力者の実力では難しかろう」

「どうしてお前はそう否定的なことをすぐ言うんだ！」

正直、私はこのミストハンター全体を信頼しきるのは危ないと思っている。これだけの能力者を、支部などで分かれてはいるが、有している巨大組織なのだ。それなりの世界を動かす権力を持っていてもおかしくはない。

だから、探るためにもその本部の役人たちに話す必要があるのか問い、メグミの反応を見ようとした。しかし、ダイキは何も考えてないな。苦労するのは私じゃなくてこいつだからどうでもいいけどな。

メグミはしばらく考えた後、ゆっくりと話し始めた。