第2章

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「今は難しい。でも、ミストだけでなくゴーストについても何かわかれば能力者の強化に繋がるかもしれないじゃない? それに地道に研究してけばミストの弱点も解明できるかも!ユウさんは人類の味方なんだから、答えて損は無いと思うわよ」 「まあ、そう言うしかないか。答えられることは答えておくよ」 ダイキが今日初めてミストと遭遇したように、ミストは着々と人類に浸食しながらも社会には影響を与えていない。ここの支部ではメグミの探知能力のおかげでさらに被害を抑えられてるのかもしれない。 つまり、まだ社会が上手く回ってるということは権力争いも行われてるということだ。政府や有名企業の社長などお偉いさん方にはミストと能力者の情報は伝わっているだろう。助けに来たモモカの拳銃もおそらく企業のバックアップあってこそだ。 下手をしたら能力者は政治やビジネスに利用されるかもしれない。私の知ったことではないから忠告はしないが。 「その詳しい話ってやっぱ俺も参加すんのか?」 「そりゃ、もちろん。ユウさんのパートナーなんだから。ゴーストと能力者は一心同体なのよ」 そう聞いて明らかにダイキは渋い顔をする。私とパートナーが嫌なのか、それとも詳しく話を聞かれるのが嫌なのか。どっでもいいか。
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