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部屋は一階分階段を上った奥にある。防犯面では奥にあるのは優秀だな。部屋に入ると中は真っ暗だった。家族はいないのか?触れてはいけないことかもしれないが聞いてみるか。
「家族はいないのか?」
「え?ああ、違うよ。父さんは単身赴任で、母さんは体が弱いから俺が遅くなるときは先に寝てもらってるんだ。別に親がいないとかそういうわけじゃないんだぜ?」
一軒家を持てないのか。なかなか大変そうな家庭だ。ただ、部屋の間取りは三人で暮らすには十分だな。そこそこいい部屋を借りてるらしい。
「もうすぐ日付変わるじゃねえか。腹すいてないし、このまま寝るかな」
「そうか。おやすみ」
ダイキは時間を確認すると疲れたのか、着替えたらすぐに布団に横になった。布団というのがまた何か苦労さを醸し出すな。
私は一応のおやすみを言って、意識を落とした。幽霊だって、寝れるのだ。
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