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次の日の朝、私はダイキより早く目を覚ます。私にも疲れはたまるが、肉体的な疲れはたまらない。思考力があるので精神的な疲れだけだ。だから、生きてる人間よりも寝る時間が少なくて済むと自己分析している。
ん?何やら台所兼ダイニングから料理を作る音が聞こえる。私の行動範囲はダイキの周辺に限られてるが、このマンションルームの全ての部屋を回れるほどには動ける。
私はダイキの部屋のドアをすり抜けるとダイニングへと向かった。むむ?あれはダイキの母親か?何故制服を着てるのだろうか?そういう趣味?
私が考えていると後ろから物音がした。寝間着姿の少なくとも大人であろう女性が起きてきたようだ。こっちが母親か。ならば今料理をしてるのは誰だ?
起きてきた気配に気づいたのか料理をする手をいったん止めてこちらに振り返った。
「あ、お母さんおはようございま・・・」
挨拶を終える前に表情が凍り付く。そしてばっちりと私と目があった。
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