お友達の作り方

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お友達の作り方

銀が和泉のお見舞いに行くと、聞いた清光は一緒に行くと言った 銀一人を行かせるわけにいかない! 銀は森で採った蜂蜜を持って行った 杉家は銀を冷たい目で見ていたが、清光が居るので入れてくれた 「銀、それは何だ?」 「蜂蜜…今朝採ったの」 蜂蜜…清光は口の中だけで呟いた 「ん…?銀と清光?珍しい組み合わせだな」 「これ山で採れたの。」 「何だ?……蜂蜜?」 「うん」 「ありがとうな」 銀は照れくさそうに笑った 清光はチラっと和泉を見て 和泉は笑みを浮かべ大丈夫だと頷いた 少し話して二人は帰った 一人になると、和泉は蜂蜜を見つめた (銀から悪いモノは感じない。 銀は村人に親切だし、一生懸命に頑張っている) 和泉は何度か見掛けた 腰を痛めた人に代わり畑仕事をしていた 重い荷物を運ぶのを手伝っていた 銀は村に打ち解けようと頑張っている 純粋に力になろうとしている もう十分疑った 信じて良いはず…たぶん 調子が良くなったら、銀と話してみよう きっと喜んでくれるはず… 清光はチラっと銀を見た 彼は、今のところ怪しい動きはない 村人の為に何かしら手伝っていた 料理も美味しかった 何故か落ち着く… 「何で蜂蜜だったんだ?」 「滋養効果と、病に抵抗するため?」 「何故、疑問形?…蜂蜜なんて、よく見つけたな」 「山菜採りしてた時に見つけたの」 「そうか…」 (銀は何処に住んでいたのだろう…山で見つけたという話だったが名前を覚えてたという事は、その前は何処かに居たという事) 九十九 銀… 村の名を氏に持ち 銀色の髪と紅い瞳の子供 穏やかな性格で引っ込み思案… 薬草、山菜等の知識を持っている 周りの子供と取り巻く空気が違う そして山の社には銀が居るとたどり着けない 何かに避けられている?
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