第8章 仄暗い世界の深淵
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普通の精神状態なら信じない。 だけど彼はまいっていたし 僕は彼の心が揺らぐ魔法の呪文を知っていた。 「心の中の悪魔」 低く囁くと 早乙女が僕にしたのと同じように 僕はトンと薫の胸を打つ。 「いるんだろう?君の中に」
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