第8章 仄暗い世界の深淵
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「大丈夫」 不安げに立ちつくす薫の身体を 僕は優しく抱き寄せた。 とめどなく沸き上がる欲望に勝てず 僕はてっとり早く悪魔に心を売ったのだ。 どんな手を使っても――もう一度味わいたい。 彼の血が欲しい。 また吸いたい。 すぐにでも。
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