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――― ――――――― 「糺の森?公園みたいな感じなのかな。  珍しいね。公園とか行きたがらないのに、  そこって何か特別なの?」 京都旅行の計画を、彼―ナオくんの家で立てている真っ最中。 私は浮かれきっていて、 まだ日があるのに一緒に巡る候補地をたくさんあげていた。 ナオくんは京都へ個人で行くのは初めてだと言っていたから、 張り切って沢山一緒に見たいと思った。 理由は、どこへ行くのも私を1番にして欲しかったから。 そうしたら、その後行くことがあった時、 初めて来た時の思い出に私がいられるから。 「よくわからないけど、  東京ドーム3個分も広さがあって  世界遺産らしい。  下鴨神社に行くのにそこを通るんだって。  アカネ、下鴨神社行きたいって言ってなかった?」 驚いた。 ナオくんが私―アカネの行きたい場所を覚えていてくれているとは思わなかったから。 実はこの旅行、とても楽しみにしてくれているのかもしれない。 だって、いつもより優しい。 「そうなの!下鴨神社は絶対行きたいの!  それなら糺の森は絶対に見れるね。  ナオくんが見たいところを一緒に見てから  その後下鴨神社に行けるなんて最高に贅沢で幸せだなぁ」 「お前なぁ…本当によくそんなことを  恥ずかしげもなく言えるな」 恥ずかしくなんてない。 だって私はナオくんが大好きだから。 苦しいくらいに大切で、好きで好きで仕方がないから。 そして、いつだってその気持に正直だし。 まっすぐにぶつかり続けたから、 こうして旅行にも行ける事になったわけだし。 恥ずかしがらずに正直にいたらナオくんと旅行へ行けるっていうなら、 恥とかプライドなんて全部捨てたっていい。 (っていうかとっくに捨てている気がする。) ――――――― ―――
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