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時刻は三限めも半ばに差しかかった頃。
依然カフェテリアには、四人がけのテーブル席で向かい合うように座り直した千穂と平人がいた。
のえるは三限めに講義があったらしく、軽食を買うとカフェテリアを出て行ってしまった。
のえるとしても、あの状態の千穂は手に負えないと自覚していたのであろう。彼にあいさつすることもなく、彼女はカフェテリアを出て行ったのだった。
「でもさ~、のえるちゃんの知り合いって誰だろうね?」
平人は考えごとをするように首をかしげて誰にともなく聞いた。だが千穂が食べ終わった食器を見つめて何をするでもなく黙っているため、平人は推測を並べていく。
「わざわざ知り合いと言ったぐらいだから、えむちゃんじゃないことは確かだろうけど…」
ブツブツと独り言のように言う平人を見かねた千穂が、食器を重ねながら言った。
「俺は知らん。…まあ、なんとなく予想は付いてるけどな。それに水江<みずのえ>は俺らのうわさを知らなくていいし、あいつも知る気はないだろうよ」
「そうだね。えむちゃんはそういう人だったよね」
平人が納得したようにうなずいた時、二人の前に人が立った。
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