僕の期間限定な命の灯火

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「…ハイ」 「…3回目の再発では、先ず過去に3回目の再発で生命確認出来た例がないかりに、手術を出来たとしても身体に障害が残る」 絶句した…まさか、僕はまだ15歳なのに、コレから色んな場所に行きたい、色んな食べ物を食べたい、もっと歌って、踊りたい…。 それが今すぐにでも、消えて無くなろうとしている…。 「…抗がん剤とかは…有るんですよね」 「…抗がん剤をやると、入院する事になる、それに髪の毛が抜けて…毎日吐き気と目眩と頭痛に襲われる事になるけれど……夕月くんの身体には使えないんだ」 医師の言葉が理解出来ない…つまりは、どういう事なんだろう…。 手術も無理…抗がん剤を使用出来ない…。身体が震える…心臓が押し潰されそうだ…声がかすれる…。 この先の答えが…分かってしまっているから…。 「…どう、すればいいんですか…」 「…残りの、人生を…悔いないように歩んで下さい…痛み止めと血の流れを正常に押さえる薬と通院で緩和するしか今の医学では方法がないんだ…」 ぎゅっと拳を握り、医師を見つめる。 「…僕には後どのくらいの時間が残されていますか」 「…早くて12ヶ月、もって17ヶ月」 1年か1年半かこの時から僕の人生のタイムリミットが始まった…。
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