開門と別れ

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「確かに」  俺は一人、龍母に会い首飾りを返却してから天界の王の元を訪れた。天界の王にも指輪を返すと、身体から力が抜けた。 「恨むか?帰る事を禁じたワシを」  不意に王は尋ねてきた。  俺の答えは決まっていた。 「いえ、自分で決めた事です」 「…………そうか」  王はそれっきり口を開かずに謁見は終わった。
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