第十話  変わらぬ想い

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話は四年前へとさかのぼっていく。 「アキの二十八の誕生日の前日、僕は光商事の社長に呼ばれました。 そして、こう言われたんです。 私の命は長くはない、私が居なくなった後に心配なのは、この会社と娘のマリエのこと。 この二つを任せられるのは、君しかいないと…。 社長には感謝してもしきれないほどの恩がありました。 マリエさんと結婚するつもりはありませんでしたが、社長の力にはなりたいと思いました 社長はその後、僕にこう言いました。 ある支店を立て直して欲しい、それが出来れば、君はこの会社をしっかり守れるだろうと…。 そう言った後に社長が倒れて、病院に運ばれ、社長の病気のことを知りました。 そして、僕は決心しました」
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