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話は四年前へとさかのぼっていく。
「アキの二十八の誕生日の前日、僕は光商事の社長に呼ばれました。
そして、こう言われたんです。
私の命は長くはない、私が居なくなった後に心配なのは、この会社と娘のマリエのこと。
この二つを任せられるのは、君しかいないと…。
社長には感謝してもしきれないほどの恩がありました。
マリエさんと結婚するつもりはありませんでしたが、社長の力にはなりたいと思いました
社長はその後、僕にこう言いました。
ある支店を立て直して欲しい、それが出来れば、君はこの会社をしっかり守れるだろうと…。
そう言った後に社長が倒れて、病院に運ばれ、社長の病気のことを知りました。
そして、僕は決心しました」
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