第9章 そしてもっと深い闇

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『できるだけ早く戻ってくれる?』 朦朧とした意識の底から。 泣き出しそうな薫の声がこだまする。 ステンドグラスの隙間。 見上げる空は白んできていた。 まずいことになってなきゃいいけど――。 痛む身体を引きずるようにして 僕は立ち上がった。
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