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ダムドは面倒そうに僕に言った。
「こいつが俺の生徒っすかあ?」
学園長は面白そうに頷くと言った。
「そうじゃ。お前さんに専任でこの子の面倒を見て貰う。
この子は、周囲に魔法使いの居ない環境で育って来ておる」
学園長の言葉に、驚きの表情をするダムド。
「はあ?なんっすか?それ?」
ダムドに事情を説明する学園長。
どうやら、ギルドや兵士に話した事は全て此処に伝わってるようだった。
「ほう・・・・・面白いっすねえ。
新しい属性に、空間っすかあ」
頭を掻きながらも、眼を輝かせて僕を見るダムド。
「まずは、本来此処までになるまでに、普通ならば知ってるはずの知識を教えてあげて欲しいのじゃ。
お前さんなら、注意深く見守れるじゃろうからな」
そう言って大きく頷く学園長。
「ふう~ん。興味深いっすねえ~」
ジロジロと僕を見るダムド。
頷いてから、ダムドは言った。
「了解っすよ。俺に任せるっす。おい。お前、一緒に来るっすよ」
そう言って歩き出したダムドの後を慌てて僕は追った。
学園長に頭を下げてからね。
学園長は笑顔で、僕を見送った。
さて。これから、学園生活が始まる。
僕はどうなるんだろ。
魔法使いになれるのか・・・・。
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