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「俺の役目は此処で門の番人にお前を渡すまでだ。後は、お前の足で一人で行かなきゃならない。
頑張れよ。無事に・・・・・・・・・卒業して、立派になった姿を俺に見せに来てくれよな。
待ってるぜ?」
少し寂しそうな様子で言う兵士に僕は複雑な思いをする。
そう・・・・・知ってるのだ。彼は。
全ての学園入学者が卒業出来る訳ではないことを。
入学者が100人だとすれば、卒業出来るのは僅かに10人ほど。
全く卒業者が出ない年も有る。
学園を卒業できなかった者達は、半数以上が死亡・・・・もしくは、再起不能となってる。
そして、卒業を出来なかった者達は、魔法使いとして生きて行く事は出来ない。
その為、魔法使用者として生きて行くのだが、正式な魔法使いとは格が違うのだ。
悪しき事に魔法を使用できないように、心臓に魔方陣を撃ち込まれる。
その為に、決して法律に逆らえなくなってしまう。
魔法使用者は、弱い魔法しか使えない。
その為に、自分が魔法使用者であることを隠して普通の人間として生きる者も多い。
人類の大半は普通の人間なのだから。
だが、一度魔法使いとして認知されれば、莫大な富と栄光が手に入る。
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