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魔法使い達の目指す高みに彼は居た。
彼は使い魔の魔力の影響で、500年ほど生きたらしい。
最後は、姿を消し彼が生きてるのか死んでるのか、誰も判らないと言うことだ。
あれから、もう数百年位は経ってるか?
誰も彼が生きてるとは思っていない。
当然だ。
人間が千年も生きて居られるものか。
五百年生きたと言うのも、嘘だと言われてる。
僕も、そうだと思ってる。
後世の人達が、伝説を強めるために嘘の記録を残したんだってね。
皆、そう思ってる。
僕は兵士に言った。
「僕はきっと、卒業して見せます。だから、楽しみに待ってて下さいね。
貴方の名前を教えて貰っても良いですか?兵士さんでは、貴方を訪ねては行けないでしょう?」
僕の言葉に、兵士は一瞬驚いた表情になりながら、嬉しそうに言った。
「ああ。そうだったな。俺の名は、ライルってんだ。きっと、逢いに来いよ?
待ってるぜ!エラール」
そう言って、手を差し出して来た兵士・・・・いや、ライル。
がっしりとした、鍛えられたごつい手。
僕はその手を握り頷く。
「はい。きっと!」
ライルは頷いて、握手をした後、門番に合図をする。
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