幼少期

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「でだ、お前とルーは天使と魔族のハーフなんだよ。 詳しく言えばお前は魔族の割合が高い、ルーは天使の割合が高い」 レオンが喉を潤しながら言いました。 「それでね、これからが大切な話。 あなたは魔族の中でも最上位種の魔変種のようなの」 クレアが嬉しそうに言いました。 「お前が今朝、飲み込まれそうな夢を見たのはこれが原因だ。 魔変種は経験、知識、食事だろうがとにかく飲み込むことでそれに身体や性質を変えることが出来る種だそうだ。 俗称として魔王種とも言われるが、弱肉強食の魔界で歴代の魔王がこの種だからそう呼ばれている」 「それでね、お父さんが魔変種なんだけど、私はお母さんに似たから破壊種なんだよね。 多分ルーちゃんも破壊種だと思うよ」 レオ君はシオンとクレアの言葉に質問しました。 「じゃあ、お祖父ちゃんは魔王なの?」 「そうだ。だからメチャクチャ偉い人なんだよ、あの人は」 「それでね、魔王種の力が少しずつ目覚めてきていると思うから時々飲み込まれそうな夢を見ると思うけど気をしっかり持つのよ。 気にしなくてもレオ君なら何とかなるだろうけど、そういうことだから記憶には留めておいてね」 シオンの話をスルーしてクレアが答えました。 「魔王種もそうだが、もう一つ言わなくてはいけない事がある」 「何?」 シオンの言葉にレオ君が疑問を抱きました。 「それはお前の魔眼についてだ」 「? あぁ、別に生まれた時からずっとだからそんなに気にしたことなかったよ」 「レオ君、あなたは魔眼と赫奕の王眼の両方を持っているわ。 赫奕の王眼は吸収した存在が魔眼を持っていた場合はその能力を赫奕の王眼で使用することが出来るのよ。 まだ血の解放の儀式をしていないから本来の力は出せてないけど、魔王種はその血を受け継ぐ一族の中でも突然現れるもの。 レオ君は将来、魔王になっちゃうのかな。 多分、父さんはそのつもりだよ。 でも、レオ君の人生だから好きにしなさい。 どうせ魔王になるのは大分先だろうからそのうち考えてて」 「うん、そのうち考えるよ」 さすがレオ君、物分かりが良すぎます。
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