幼少期

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家族四人が集まったことを確認したシオンは転移魔法を唱えました。 到着した場所は王国中央集会場。 「よし、無事着いたな」 「ここはどこ?」 石造りの殺風景な空間を見たレオ君が呟きました。 「あぁ、お前王都に来るのは二回目か」 シオンは思い出したように答えました。 「一回目はルーと同じくらいで物心つく前だったから覚えてないのも無理ないわね」 クレアは微笑みながら言いました。 「ここは王都中央集会所の転移魔法到着室と呼ばれる部屋だ。一応ギルド本部と併設してるんだがな。貴族やSSクラスになるとここに転移してもいいんだ。 普通に王都に入ろうとすると手続きとか面倒だったりするんだが、ここだと扉の前にある魔水晶に魔力を注ぐだけで楽だからな」 そうして、石造りの部屋から出ました。 「取り敢えずレオの正規身分証明書の発行とルーの仮身分証明書の発行からだな。魔力の方の扱いはさっき説明したしな。 もちろん大丈夫だよな?」 「当然だね」 自信満々に答えたレオ君。 「だっておじいちゃんが覇気と闘気について教えてくれたときに、魔力の扱いもそんなに変わらないって言ってたけどその通りだった」 「……まぁ、そうなんだけどな」 レオ君の言葉に苦笑いのシオンでした。
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